足利事件 テープ再生 「虚偽自白」生々しく(産経新聞)

 宇都宮地裁で21日、開かれた足利事件の再審第4回公判。法廷で再生された録音テープには、菅家さんと取り調べを担当した検察官との生々しいやり取りが記録されていた。事件への関与を否定しながらも、追い込まれ、すすり泣く菅家さん。人間の弱さと冤罪(えんざい)の恐ろしさ。法廷の菅家さんは厳しい表情で聞き入りながら、18年前の「悪夢」に向き合った。

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 罪を犯していない人が、うその自白をしてしまうのはなぜか。テープ再生には、虚偽の自白が生まれるプロセスの解明の面からも期待が寄せられている。

 虚偽の自白について、奈良女子大学の浜田寿美男教授(法心理学)は、取り調べの中で自分がやったと思いこむ「強制自己同化型」と、無実と思いながらも取り調べがつらくて迎合してしまう「強制迎合型」の2タイプに分ける。

 「捜査側が『犯人だ』と確信していることが大きく影響する」とも指摘し、「菅家さんの場合は『強制迎合型』だ」という。

 なぜやってもいない行為を細かく供述ができるのか。これについては、大谷大学の脇中洋教授(法心理学)が「取調官がヒントを与えている」と指摘する。「期待する答えが出るまで、何度も取調官から同じ質問を繰りかえされれば、気の弱い人は誘導に乗せられやすい」と話す。

 では、テープ再生で、虚偽の自白が生まれた経緯は解明されるのか。浜田教授は「虚偽の自白がどのように生まれるのかを知ってもらえるという点で、再生する意義は大きい」と評価。しかし「虚偽の自白には背景があり、一部だけではなく、すべてを再生することが必要だ」とも話す。

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【用語解説】足利事件

 平成2年5月、足利市で女児=当時(4)=が殺害され、河川敷に遺棄された事件。県警は、DNA型鑑定などを証拠に菅家利和さん(63)を逮捕。最高裁で無期懲役刑が確定した。菅家さんは昭和54年と59年に女児が殺害された事件でも“自白”したが不起訴となった。その後、女児の下着に付着した体液と菅家さんのDNA型が不一致と判明。無罪の可能性が高まったとして、昨年6月、菅家さんは釈放され、再審が決定。同10月21日、宇都宮地裁で再審公判が始まった。

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